「従業員のモチベーションや組織の状態が見えず、離職が続いてから気づく」「エンゲージメントを高めたいが、何から手をつければいいか分からない」「サーベイは取っているが、結果を施策に活かせていない」——こうした課題からモチベーション管理ツールの導入を検討する企業が増えています。ただ、エンゲージメントサーベイ型から、タレントマネジメント一体型、感謝・称賛などの社内施策型まで幅広く、「自社にはどれが合うのか」と迷いがちです。
モチベーション管理ツールは、タイプ(サーベイ型・タレマネ一体型・社内施策型)・料金・機能・対象規模がサービスごとに異なります。まず組織状態を可視化したいのか、施策で働きがいを高めたいのか、人材データと一体で運用したいのかで、選ぶべきツールが変わる点に注意が必要です。
本記事では、2026年6月時点のおすすめモチベーション管理ツール6サービスを、料金・無料/トライアル・タイプ・特徴の観点で客観的に比較します。基礎知識や選び方のポイント、目的別のおすすめまで解説するので、自社に合うツール選びの参考にしてください。なお料金やプランは改定されることがあるため、最終的な内容は各サービスの公式サイトで必ずご確認ください。
モチベーション管理ツールとは?できること
モチベーション管理ツールとは、従業員のモチベーションやエンゲージメント、組織の状態を可視化し、改善につなげるツールです。定期的なサーベイで一人ひとりのコンディションや組織課題を把握し、データにもとづいて施策を打つことで、離職防止や生産性向上を目指します。
勘や経験だけに頼らず、組織の状態を定点観測して、課題に早く気づき手を打てるのが導入の狙いです。サーベイによる可視化に加え、感謝・称賛などの社内施策で働きがいを高めるタイプもあります。
モチベーション管理ツールでできること
モチベーション管理ツールの基本的な機能は次のとおりです。
- エンゲージメント・パルスサーベイ:定期的な質問で従業員の状態や組織課題を把握します。
- 分析・ダッシュボード:結果を可視化し、部署や属性ごとにコンディションを分析します。
- 要因分析・施策提案:課題の要因を特定し、改善の施策につなげます。
- アラート:コンディション悪化の兆候を検知して、早期対応を促します。
- 社内施策(感謝・称賛など):サンクスメッセージや表彰などで働きがいを高めます。
タイプの違い(サーベイ型・タレマネ一体型・社内施策型)
モチベーション管理ツールは、大きく3つのタイプに分けられます。選び方の最初の分岐点になるため、違いを押さえておきましょう。
| タイプ | 特徴 | 向いている企業 |
|---|---|---|
| サーベイ型 | エンゲージメント・パルスサーベイで組織状態を可視化・分析する | まず組織の状態を客観的に把握したい企業 |
| タレマネ一体型 | サーベイに加え、評価・配置・育成など人材データと一体で運用できる | 人材戦略全体と合わせて運用したい企業 |
| 社内施策型 | 感謝・称賛や社内ポータルなどの施策で働きがいを高める | 施策を通じて組織文化を醸成したい企業 |
まず組織状態を可視化したいならサーベイ型、人材データと一体運用したいならタレマネ一体型、施策で働きがいを高めたいなら社内施策型が向いています。
モチベーション管理ツールを導入するメリット・デメリット
メリット|組織状態の可視化と離職の早期予防
最大のメリットは、見えにくい従業員のモチベーションや組織状態を、データで可視化できることです。定期的なサーベイでコンディションの変化を定点観測でき、悪化の兆候に早く気づいて手を打てます。結果を施策につなげることで、離職防止やエンゲージメント向上、生産性の改善が期待できます。
デメリット・注意点|サーベイ疲れと施策への接続
一方で、サーベイを取るだけで施策につなげないと、回答者の「サーベイ疲れ」を招きます。結果をどう分析し、誰がどんな施策に落とし込むのか、運用の体制を決めることが重要です。また、サーベイ型・タレマネ一体型・社内施策型で得意分野が異なるため、自社が解決したい課題に合うタイプを選びましょう。
モチベーション管理ツールの選び方5つのポイント
- ① タイプ:状態の可視化に集中するか、人材データや社内施策まで含めるかでタイプを選びます。
- ② サーベイの設計・頻度:質問数や頻度(毎月のパルスなど)が、現場の負担と運用に合うかを見ます。
- ③ 分析・要因の見える化:結果の分析や「なぜ」の要因特定、施策提案まで支援があるかを確認します。
- ④ 施策への接続:可視化したあと、改善施策や感謝・称賛などの仕組みにつなげられるかを見ます。
- ⑤ 料金と規模:人数課金か定額か、自社の規模に合う料金体系かを確認します。
モチベーション管理ツールおすすめ6選 比較表
ここからは、主要なモチベーション管理ツール6サービスの基本スペックを比較します。料金は2026年6月時点で各社公式サイトで確認した情報です。改定される場合があるため、導入前には必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
| サービス名 | 最低料金 | 無料・トライアル | タイプ | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|
| モチベーションクラウド人気 | 要問い合わせ | 無料デモあり | サーベイ型 | 国内最大級・現状把握〜改善まで伴走 |
| カオナビ人気 | 要問い合わせ | デモ・トライアルあり | タレマネ一体型 | パルスサーベイ〜タレマネを一体運用 |
| wevox | 月600円/人〜(最低9万円) | 1ヶ月無料 | サーベイ型 | 定点観測・AI分析に強い |
| ラフールサーベイ | 月16,000円〜(税抜) | 無料デモあり | サーベイ型 | 結果の「要因」まで可視化し施策へ |
| Geppo | 月20,000円〜(参考) | 無料デモ・資料請求 | サーベイ型 | 毎月3問で手軽に定点観測 |
| TUNAG | 要問い合わせ | 無料デモあり | 社内施策型 | 感謝・称賛など施策で働きがい向上 |
まず組織状態を可視化するならモチベーションクラウド・wevox・ラフールサーベイ・Geppo、人材データと一体で運用するならカオナビ、施策で働きがいを高めるならTUNAGが候補です。
各サービス詳細レビュー
ここからは各サービスの特徴・機能・料金・メリット・デメリットを詳しく解説します。自社が解決したい課題・規模・運用体制と照らし合わせてご確認ください。
モチベーションクラウド
出典:モチベーションクラウド公式サイト(https://www.motivation-cloud.com/)
モチベーションクラウドは、株式会社リンクアンドモチベーションが提供する国内最大級の組織改善クラウドです。エンゲージメントサーベイやAI診断で組織の現状を把握し、成果改善まで伴走支援します。公式では導入実績14,130社以上・648万人以上、ITR Market Viewで9年連続売上シェアNo.1と記載しています。
- 料金は非公開(要問い合わせ)。初期費用+月額の構成で、用途別に3プラン
- 無料デモあり
- 最新の料金は公式サイトでご確認ください
- 導入実績が豊富で、サーベイから改善まで伴走支援が手厚い
- AI診断や360度評価など分析機能が充実している
- 大企業から中堅まで幅広い導入実績がある
- 料金が非公開で、見積りが必要
- 機能が多い分、運用の目的と範囲を決めて導入したい
組織状態の可視化から改善まで伴走で進めたい中堅〜大企業に適しています。
カオナビ
出典:カオナビ公式サイト(https://www.kaonavi.jp/)
カオナビは、株式会社カオナビが提供するタレントマネジメントと一体でモチベーション管理まで運用できるシステムです。パルスサーベイ(eNPS調査・簡易ストレス調査)で従業員のコンディションを把握し、人材データベースや評価・配置と一体で活かせます。公式ではタレントマネジメントシステムでシェアNo.1(ITR Market View 2024)、導入企業4,500社以上(2025年9月時点)と記載しています。
- 料金は非公開(要問い合わせ)。利用人数に応じた初期費用+月額のシンプルな体系
- 人事DXプランとタレントマネジメントプランの2種類
- デモ・トライアルあり
- パルスサーベイによる状態把握を、評価・配置・育成と一体で活かせる
- 人材データと合わせて、課題の背景まで踏まえた施策を打ちやすい
- タレントマネジメント分野での導入実績が豊富
- 料金が非公開で、見積りが必要
- サーベイ専用ツールに比べ、調査特化の細かな機能は用途を確認したい
サーベイと人材データを一体で運用したい中小〜大企業に適しています。
wevox
出典:wevox公式サイト(https://get.wevox.io/)
wevoxは、株式会社アトラエが提供するエンゲージメントを定点観測するサーベイツールです。エンゲージメントサーベイや組織カルチャーサーベイ、ストレスチェックに加え、AIによるチーム・個人のコンディション分析を備えています。料金が公開されており、検討しやすい点も特徴です。
- 月600円/1人(税抜)の従量課金(月額最低利用料金90,000円・税抜)
- 初期費用無料・最低利用年数の縛りなし
- 1ヶ月間の無料トライアル(全機能・データ制限なし)
- 料金が公開されており、コストを見積もりやすい
- 定点観測とAI分析で組織状態を継続的に把握できる
- 1ヶ月間、全機能を無料で試せる
- 少人数だと最低利用料金(月9万円)が割高に感じる場合がある
- サーベイ型のため、評価・配置などは別ツールが要る
エンゲージメントを継続的に定点観測したい企業に適しています。
ラフールサーベイ
出典:ラフールサーベイ公式サイト(https://survey.lafool.jp/)
ラフールサーベイは、株式会社ラフールが提供する結果の「要因」まで可視化する組織改善ツールです。組織と個人の状態をまるごと調査し、サーベイ結果の「なぜ」を特定して適切な施策へ導きます。エンゲージメントスコアやストレスチェック、睡眠データの把握にも対応します。
- 月額16,000円(税抜)〜
- 料金は企業規模に応じて見積もり。コンサル・研修等のオプションは別途
- 無料デモあり(アカウント作成不要)
- 結果の「要因」まで可視化でき、施策につなげやすい
- 月16,000円〜と料金の目安が公開されている
- ストレスチェックなどメンタルヘルス面もカバーできる
- 具体的な総額は企業規模により見積りが必要
- サーベイ型のため、社内施策の実行は別途設計が要る
サーベイ結果の要因を施策につなげたい企業に適しています。
Geppo
出典:Geppo公式サイト(https://www.geppo.jp/)
Geppoは、株式会社リクルートが提供する毎月3問のサーベイで個人と組織のコンディションを見える化するツールです。回答負担が小さく続けやすいのが特徴で、リアルタイムのダッシュボードやアラート、クロス分析で組織課題を早期に発見できます。
- 参考価格:25人規模で月額20,000円〜(初期・サポート費用0円)
- 1,000人規模で月額298,000円。最低利用期間は半年
- 無料デモ・資料請求あり。詳細は要問い合わせ
- 毎月3問で回答負担が小さく、続けやすい
- コンディションの変化を早期に把握できる
- 初期・サポート費用0円で始めやすい
- サーベイ型のため、施策の実行・人材データ管理は別途必要
- 最低利用期間が半年ある
手軽に組織のコンディションを定点観測したい企業に適しています。
TUNAG
出典:TUNAG公式サイト(https://biz.tunag.jp/)
TUNAGは、株式会社スタメンが提供する社内施策で「働きがい」を高めるエンゲージメント基盤です。感謝・称賛を伝えるサンクスメッセージや社長メッセージ、社内ポイント、表彰、社内ポータルなど、組織文化を醸成する施策を1つにまとめられます。公式では導入実績1,400社以上、継続率99%と記載しています。
- 料金は非公開(要問い合わせ)。利用人数・機能に応じて初期費用・月額費用が変動
- 見積もりフォームより問い合わせ
- 無料デモあり(無料トライアル期間の記載なし)
- 感謝・称賛などの施策で、働きがいや組織文化を醸成できる
- 社内施策を1つのプラットフォームにまとめられる
- 高い継続率と導入実績がある
- 料金が非公開で、見積りが必要
- 施策型のため、サーベイによる詳細な分析は用途を確認したい
施策を通じて働きがい・組織文化を高めたい企業に適しています。
目的別おすすめまとめ
まず組織の状態を可視化したいなら
組織状態を客観的に把握したいなら、サーベイ型のモチベーションクラウド・wevox・ラフールサーベイ・Geppoが候補です。定点観測でコンディションの変化を捉え、課題に早く気づけます。
人材データと一体で運用したいなら
サーベイによる状態把握を、評価や配置・育成と一体で活かしたいなら、カオナビが有力です。パルスサーベイの結果を人材データと合わせて、背景まで踏まえた施策を打ちやすくなります。
料金の目安を見ながら検討したいなら
料金が公開されているwevox(月600円/人〜)・ラフールサーベイ(月16,000円〜)・Geppo(月20,000円〜)は、コストの目安を見ながら検討しやすいツールです。無料トライアルやデモを活用し、現場の運用に合うか確かめましょう。
施策で働きがいを高めたいなら
可視化だけでなく、感謝・称賛などの施策で組織文化を醸成したいなら、TUNAGが候補です。サンクスメッセージや表彰などを通じて、日常的に働きがいを高められます。
モチベーション管理ツールに関するよくある質問
モチベーション管理ツールは無料で使えますか?
多くのサービスに無料デモや無料トライアルがあります。wevoxは1ヶ月間の無料トライアル、ラフールサーベイ・Geppo・TUNAG・モチベーションクラウドは無料デモ、カオナビはデモ・トライアルが用意されています。無料・トライアルの条件は変わることがあるため、各公式サイトでご確認ください。
エンゲージメントサーベイとの違いは何ですか?
モチベーション管理ツールの多くは、エンゲージメントサーベイを中核機能として備えています。本記事のツールも、サーベイで組織状態を可視化するもの(モチベーションクラウド・wevox・ラフールサーベイ・Geppo)、人材データと一体で運用するもの(カオナビ)、感謝・称賛などの施策で働きがいを高めるもの(TUNAG)と特徴が分かれます。自社の目的に合わせて選びましょう。
サーベイを取るだけで効果はありますか?
サーベイは「取って終わり」では効果が出にくく、結果を分析して施策につなげることが重要です。ラフールサーベイのように要因まで可視化できるツールや、モチベーションクラウドのように改善まで伴走するサービス、TUNAGのように施策の実行を支えるツールを、自社の運用体制に合わせて選ぶとよいでしょう。
